当たり前の日常

趣味嗜好、ライフスタイル、生き方、哲学、LGBTQ、病気、障がい…などなど、それぞれ背景が異なる一人ひとりが暮らしやすい社会を「フレンドリー社会」といいます。誰にとっても、当たり前の日常がありますように。そんな当たり前の願いを叶えるために、いろいろ考えてみたいと思います。

新型コロナ闘病記 ⑥なかなか熱がさがらず咳が出始める

夫が新型コロナに感染して、今日で入院10日目。芸能人で退院された方のニュースなどもありますが、うちはまだかかりそうです。(少しずつ回復していますのでご安心ください!)

そんな中、今日はまた芸能界に訃報がありました。岡江久美子さんが63歳の若さでお亡くなりになったと…。志村けんさんの訃報にも日本中が悲しみましたが、岡江さんのニュースもショックです。発熱から5日目で急変されたとききます。夫は発熱から6日でようやく入院できましたので、我が事のように恐ろしく感じます。最期にご家族が会うことも叶わない病です。心よりお悔やみ申し上げます。

自分や自分の家族が体験しないと、この病気の恐ろしさを理解できないのかもしれませんが、まだまだ他人事と思っている人が多いように思います。お仕事の状況など置かれている環境がみな違うので、それぞれの立場で思うところがあるのだとは思います。が、そこから分断が生まれてしまうのは悲しいです。苦しいときこそ、状況をあるがままに受け止める必要があると思います。誰もが感染する、誰もが感染させうる、そして、この病気は決して軽い病ではないという事実を、みなさんに受け入れていただきたいと思っています。

 

前書きが長くなりました。今日は治療の様子と容態の変化について書きたいと思います。もっとも、夫に会えるわけではないので、LINEで教えてもらった情報にはなりますが。

4月13日に入院しましたが、その日はレントゲンで肺に影があることがわかったため感染疑いとして入院。PCR検査は結果が出るまで2日程度かかるとのことでした。病院によって日数に違いがあるようですね。夫がはいった部屋は通常の個室でした。ビニールで仕切られたりとかはしていなかったようです。トイレ、洗面も部屋の中にありました。血圧計、体温計は夫専用のものとして部屋に置かれていたので、いつでも自分で測れます。

その日投与された薬は、解熱剤のカロナールとエピナスチンという抗ヒスタミン薬。実は夫は発熱のほかに、湿疹が出ていました。この湿疹があったために、コロナ以外を疑ってしまっていたのですが、エピナスチンは湿疹に対して処方されたものを思われます。(今思うと、何か別の理由で湿疹が出ていて、免疫力が落ちているところに、コロナにつけこまれた気がしています。)

カロナールは6時間以上あけななければいけないという強い解熱剤で、入院前から飲んでいましたが、夫の熱はなかなか下がりませんでした。入院2日目の朝は38.5度。でも、家にいたときよりはだいぶ楽だったようです。モニターで看護師さんがチェックしてくれている安心感もあり。

入院3日目もまだ熱は下がらず、37度台~38度台をいったりきたり。この頃から咳が出始めました。咳はずっと出ているというものではなく、じっとしていると出ないようです。が、一度出るとなかなかとまらない、そういう咳だそうです。そばで見ていないのでわかりませんが、けっこう苦しかったと思います。湿疹は消えてきたそうです。

そして、この日にPCR検査の結果が「陽性」と出たわけです。結果がわかるまでに、言われたとおり2日間かかりました。

このときの気持ちは、なんとも言い表しようがありませんが、まあ、ショックでした。覚悟はしていましたが、事実をつきつけられるとやはりショックですね。本人はかなり落ち込んでいたと思います。結果が出る前から、「もし陽性だったとしても、落ち込まないでね」とは言っていましたが、そんなの無理ですよね。

本当は、電話で話して、彼の気持ちを受け止めてあげたかったのですが、話すと咳が出てしまうので、LINEだけでやりとりしました。「大丈夫だよ」「絶対よくなるからね」とか、言ってあげかたかったけど、そんな不確実なことを言って元気づけることはかえって彼を追い込んでしまうのではという気がしました。どんな言葉がいいんだろう…。と考えたとき、励ますのは違うな、と思いました。

夫婦だもの。一緒に落ち込もうと。

出てきた言葉は「自分を責めないで」ということと、「ごめんね。私がウイルスを持ち込んだのかもしれない」の2つでした。「きっと大丈夫」とは、このときは言えなかった…。

私がウイルスを持ち込んだのではと思ったのには理由があります。実は緊急事態宣言が出される直前まで、私はヨガスタジオに通っていました。そのスタジオは人数制限もし、換気も行い、入店前に検温チェックと手指消毒もしていました。身体にふれるアジャストもなし。できる限りの注意は払ってくれていました。そして私自身もかなり手洗いには気をつかっていました。それでも、「私がヨガなんか行ってたから…」とずっと心の奥で思っていたのです。ずっと自分を責めていました。

「私のせいかもしれない」と伝えると、夫は「そんなことないよ。感染したの自分だから」と言ってくれました。電話で話したわけではないけど、夫がむこうで泣いているのがわかりました。私も泣いてしまったけど。

とはいえ、いつまでもジメジメしていたわけでもなく、(まあ、結婚15年にもなるんでドライなところもあり)、陽性が確定して病室をうつったわけですが、うつった先の病室にシャワーがついていたことを喜びあうシーンなどもございました。

お互いに自分を責めていた私たちですが、今わかることは、夫も私も悪くないということ。ジャーナリストの堀潤さんが「ご自分を責めないで!」という言葉をかけてくださったことも大きな力になりましたが、時間が経過するとともに、自分を責めることは違うと思えるようになりました。私たちはコロナウイルスだけでなく、いろいろなリスクと隣り合わせで生きているのです。リスクをゼロにすることなんてできないのです。もちろんリスクを少なくする努力は必要で、今まさに一人ひとりの努力が求められています。でも、だからといって、感染した人、感染させてしまった人を責めるというのは絶対に違う。自分を責めるのも絶対に違う。それは断言できます。

 

長くなってしまったので、続きは次回。長文お読みいただき、ありがとうございます。推敲していないので、読みにくい文章でごめんなさい。

 

#新型コロナ #コロナに負けるな #知恵の輪 #COVID-19